The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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小児科領域におけるNorfloxacinの使用経験
岡田 隆滋古川 正強
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1990 年 43 巻 5 号 p. 895-900

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抄録

Nornoxacin (NFLX) を細菌性腸炎7例, 気管支炎4例, 肺炎1例, 化膿性リンパ節炎3例, 蜂窩織炎1例, 皮下膿瘍1例, 尿路感染症1例の計18例に使用した。
投与量は5.6-18.8mg/kg/日で1日3-4分割にて投与した。
その起炎菌はCampylobacter jejuni 3例, Salmonella typhimurium 1例, Staphylococcusaureus 2例, Haemophilus influenzae 1例で11例は起炎菌不明であった。
S. aureus の1株以外は本剤使用後いずれも菌消失し, 細菌学的効果を認めた。
臨床効果は著効8例, 有効8例, 無効2例で有効率88.9%の成績を得た。
副作用並びに臨床検査値異常はだれひとり認めなかつた。
以上の結果からNFLXは小児科領域の感染症治療に有用な薬剤と考えられた。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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