1990 年 43 巻 6 号 p. 968-1136
1987年度に尿路感染癌患者からの主要な分離菌の各種抗菌・抗生剤に対する感受性を1982-1986年の5年間と比較検討した。ほとんどの菌種において感受性が良くなっていたが, Serratia marcescens, Pseudomonasaeruginosa において一部の抗菌・抗生剤に対する感受性が低下した。 Cefmenoxime, Latamoxef, Offoxacin (OFLX) の抗菌力を前年と比較すると, Escherichia coli, Klebsiella pneumoniae に対してはMICの変動はみられなかったが, Enterobacter cloacae ではO肌XのMIC90が前年の3.13μg/mlから12.5μg/mlになり, 耐性化が懸念された。