1993 年 46 巻 10 号 p. 918-925
呼吸器感染症を主とした内科領域感染症にSulbactam/Cefoperazone (SBT/CPZ) を投与し, その臨床効果及び安全性について検討した。
感染症の内訳は呼吸器感染症103例, 尿路感染症15例, 敗血症4例, 肝胆道感染症7例, その他の感染症6例, 合計B5例であり, 基礎疾患を有しているものは86例であつた。SBT/CPZは, 1日投与量2~6gを2~3回に分けて静注又は点滴静注により投与した。投与期間は3日から35日であつた。
臨床効果を判定できたのは130例であり, 有効以上76.9%, 細菌学的効果は菌消失率69.0%であった。副作用としては薬剤熱が1例, 臨床検査値異常は1例あつたが, SBT/CPZとの因果関係は不明であつた。
以上のことから, SBT/CPZは内科領域感染症に対して有用であると考えられた。