The Japanese Journal of Antibiotics
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小児科領域におけるS-1108細粒の臨床的検討
春田 恒和黒木 茂一大倉 完悦小林 裕
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1993 年 46 巻 12 号 p. 1083-1087

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抄録

小児科領域におけるS-1108細粒の臨床使用成績を検討し, 以下の結論を得た。
1. 9例に投与した。対象疾患は咽頭炎5例, 腺窩性扁桃炎, 気管支炎, 肺炎, 尿路感染症各1例であった。投与量は1日6.85~17.6mg/kgで, 3回に分割して投与した。臨床効果は著効4例, 有効5例で有効率は100%であった。
2. 検出された菌はHaemophilus influenzae, Haemophilus parainfluenzae各2株, Streptococcus pyogenes, Staphylococcus aureus, Escherichia coli, Enterococcus faecalis各1株であった。菌消失7株, 減少1株で, 消失率87.5%であった。
3. 副作用は軟便, 下痢が各1例にみられた。臨床検査値異常としてGPTの上昇が1例において認められた。
4. 服薬拒否はなかった。
5. 以上の成績から, 本剤は小児科領域において有用な新経口抗生物質と考えられた。

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