The Japanese Journal of Antibiotics
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産婦人科領域におけるTemanoxacinに関する基礎的並びに臨床的検討
松田 静治清水 哲也長 南薫岡田 弘二
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1993 年 46 巻 6 号 p. 492-504

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抄録

ニューキノロン系抗菌剤Temafloxacin (TMFX, TA-167) について産婦人科領域研究班を組織し, 基礎的・臨床的検討を行い, 以下の成績を得た。
1. TMFX 300mgを経口投与した際の女性性器各組織への移行は良好で, Cmaxでは2.77~4.24μg/gで肘静脈血と同等ないしそれ以上であつた。 又, 肘静脈血のT1/2は7.42時間であつた。
2. 産婦人科領域感染症に対する総投与例254例中, 効果判定対象例219例の臨床効果は, 著効7例, 有効202例, 無効10例で有効率は95.4%であり, 細菌学的効果対象例139例における陰性化率は96.4%であった。
3. 総投与例254例中, 副作用発現例は9例, 臨床検査値異常変動は1例で, 重篤なものは認められなかった。
以上の成績から, 産婦人科領域感染症に有用な薬剤であると考えられた。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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