The Japanese Journal of Antibiotics
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新鮮臨床分離株における各種注射用アミノグリコシド系薬とβ-ラクタム系薬の耐性度分析
特にIsepamicinとの比較評価
小原 康治中村 昭夫澤井 哲夫星野 和夫岩井 有紀中村 貞博瀬戸 勇
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2000 年 53 巻 1 号 p. 46-59

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抄録
1998年に全国の臨床施設から収集した臨床分離株 (MSSA, MRSA, Sepidermidis, E. coli, C.freundii, κ.pneumoniae, Enterobacter sp., serratiasp., P.aeruginosa各50株及びProteus sp.(P.mirabilis 25株, P. vulgaris 25株) に対する, アミノグリコシド系薬5剤 (ISP, AMK, GM, TOB, DKB) とP.aeruginosaに抗菌力を有する注射用β-ラクタム系薬3剤 (IPM, CAZ, PIPC) の抗菌力を微量液体希釈法にて測定し, 以下の成績を得た。
1.検討した菌種におけるISPの耐性率は, MRSA 14%, Proteus sp.2%, P.aeruginosa4%, 他菌種0%であり, 比較薬剤のなかで最も耐性菌が少なく, 次いでAMKが少なかった。
2.検討した8薬剤のすべてに耐性を示す株はMRSAに6株存在したが, ISPのMIC値は他剤に比し低かった。
3.また, 7薬剤に耐性 (いずれかの1薬剤に感受性) を示す株はMRSAに4株のみで, 感受性を有する薬剤はISPのみであった。
4.同様に, 6薬剤に耐性 (いずれかの2薬剤に感受性) を示す株はMRSAに21株, P.aeruginosaに1株存在し, いずれの菌株もISP, AMKには感受性であった。
5.ISPとAMKに対する感受性相関を調べると, ISPの方が低いMICを示す株が多かった。
以上より, ISPは市販後10年を経た現在でも, 耐性菌が少なく, 優れた抗菌力を有するアミノグリコシド系薬であることが明らかとなった。
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