The Japanese Journal of Antibiotics
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MRSAとP. aeruginosaの混合培養系に対するアルベカシンとセフェピムの併用効果
荒明 美奈子原 哲郎宮田 愛子谷 真理子小川 弘
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2001 年 54 巻 2 号 p. 69-78

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抄録

各種臨床材料より分離されたMRSAおよび緑膿菌に対するarbekacin (ABK), vancomycin (VCM), teicoplanin (TEIC) とcefepime (CFPM) とのin vitro併用効果を検討した。
寒天平板希釈法によるチェッカーボード法で, MRSAに対してABK, VCM, TEICとCFPMは併用効果を示した。また, ABK低感受性MRSAに対してもABKとCFPMとの併用効果が認められた。緑膿菌に対してABKとCFPMで併用効果が認められた。この効果はCFPM低感受性緑膿菌に対しても認められた。VCMとCFPM, TEICとCFPMの併用では緑膿菌に対し, 併用効果は認められなかった。MRSAとP. aeruginosaの混合培養に対して各薬剤の3時間血中濃度での併用を検討した。VCM, TEICは単独でMRSAに対して静菌的に作用し, CFPMとの併用でもその殺菌力に変化はなかった。ABKは単独でも殺菌力を認めるが, CFPMとの併用によりさらに殺菌力が増強された。緑膿菌に対してCFPMは単独では強い殺菌力を示さなかった。ABKは緑膿菌に対し, 単独でもCFPMよりやや強い殺菌力を示したが, CFPMと併用することにより殺菌力の増強が認められた。VCM, TEICは緑膿菌には殺菌作用を示さなかった。また, CFPMとの併用においてもCFPMの殺菌力が増強されることはなかった。

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