The Japanese Journal of Antibiotics
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新規ニューキノロン系抗菌薬cadrofloxacinの胆汁中移行および胆嚢組織内濃度
谷村 弘大西 博信
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2004 年 57 巻 1 号 p. 118-123

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抄録

新規ニューキノロン系抗菌薬cadrofloxacinの胆嚢組織および胆汁中移行について検討した。 和歌山県立医科大学第2外科で胆嚢摘出手術を予定された6例と胆管・胆嚢ドレナージ施行6例の計12例に対して, cadronoxacin200mgを経口投与し, 所定の時間後に血液, 胆嚢組織あるいは胆汁を採取し, cadronoxacinとcadronoxacinのグルクロン酸抱合体濃度を測定した。 その結果, 薬剤投与後2.9-5.7時間における血清中濃度は0.6-2.5μg/ml, 胆嚢組織内濃度は0.6-8.6μg/mlで, 胆嚢組織移行率は0.6-3.4であった。 薬剤投与後12時間までの胆汁中濃度推移では, 最高値を得た時間には個人差があったが, 最高値が2.5-12.9μg/mlであり, 薬剤投与後0-6時間での胆汁中回収率 (未変化体+グルクロン酸抱合体) は0.02-0.49%, 0-12時間でのそれは0.08-0.75%であった。 また, 胆汁中のグルクロン酸抱合体濃度/未変化体濃度は平均37%であった。\

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