2007 年 60 巻 5 号 p. 251-256
近年, pharmacokinetics/pharmacodynamics (PK/PD) 解析に基づいた抗菌薬の投与方法が推奨されている。レスピラトリーキノロンの一つであるガチフロキサシン (GFLX) について, PKIPDに基づき高齢者における至適投与方法を模索するために, 市中肺炎患者の薬物動態パラメータと第2回gatifloxacin感受性サーベイランスにより収集された肺炎球菌345株においてMonte Carlo Simulation法を用いて検討した。今回の検討から高齢者では, 肺炎球菌に対するAUCIMIC値30の達成確率は, GFLX100mg12時間毎2回/day投与でも96.3%と200mg2回/day投与の97.2%と同様に優れた臨床効果が期待できることが示された。