鶏胎心及び仔犬小脳皮質を回転管法により培養し, 出現した線維芽細胞を用いて, Schoettensack 改良法により得た嫌気性環境が lysosomes に及ぼす影響を, 酸性ホスファターゼを指標として追究した.
該環境下に於いて, lysosomes は, 既に24時間後に著明に減数する事が認められたが, 同時に, 酸性ホスファターゼ陰性の変性顆粒 (燐脂質顆粒) の増大, および増数がみとめられた. これらの事実は, anoxia が lysosomal enzymes の releaser になると云う de Duve 等の主張を, 細胞化学的に支持するものの様である.