精巣摘出を行なったDA系ラットの腹腔に, 腸チフス-パラチフス菌を10日間隔で20回注射したのち, 胸腺の凍結切片を作製し, その一部をカルノア液に固定, メチールグリン-ピロニン染色を施すと, 芽中心をもったリンパ濾胞が形成されたことが分る. これにつづく切片を抗ラットBリンパ球血清または抗ラットTリンパ球血清を用いて, ペルオキシダーゼによる酵素抗体法で染色することによって, リンパ節や脾臓におけるリンパ濾胞と同じように, 胸腺に形成されたリンパ濾胞は主としてBリンパ球から構成されることがわかった.