森林応用研究
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林業収益向上のための課題と今後の取り組みについて
宇都木 玄
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2025 年 34 巻 1 号 p. 5-9

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抄録

日本の林業事業体の収益性について、様々な作業コストと、木材品としてのパフォーマンスを明確に分離して議論した。林業のコストには、素材生産コストと造林・保育コストが存在する。素材生産コストは丸太価格の中に含まれ、機械化を進めることで削減可能であるが、安全面を犠牲にしてはならない。日本の造林-保育コストは世界の中でも極めて高く、優良な苗の利用や下刈り削減技術の開発が重要である。木材商品としてのパフォーマンスは、土地生産性の指標となる平均連年成長量(MAI)の高い立地を選択して林業を行なう事で向上することになる。また製材品や丸太等に高い付加価値を見いだせればパフォーマンスは向上する。林業の収益性を上げるためには、デジタル技術を十分に活用し、コストとパフォーマンスの両面から対応していくことが鍵となろう。

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