森林応用研究
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育林投資における地位と収益性に関する計量的分析
黒川 泰亨
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1997 年 6 巻 p. 13-16

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抄録

育林投資の収益性は,樹種,林齢,地位,育林費,伐出費,素材価格などの諸要素によって決定されると考えられる。育林投資は多時点投入1時点産出になることが多く,この場合は,時間要素が重要な役割を果たす。本報告では,育林投資の収益性に関係する諸要素の中でとくに地位(林地生産力)のもつ経済的影響に着目し,時間要素と関連させて計量的分析を行なった。収益性を計測するための評価基準として内部収益率を採用し,評価モデルを次のように考えた。i-φ(c,l,p,s,y),ただし,i:内部収益率,c:育林費,l:伐出費,p:素材価格,s:地位指数,y:林齢。このモデルに従い,陽関数の形として示した内部収益率を媒介としつつ各変数の代替関係から,育林経営の収益性に及ぼす地位の影響を計量的に分析した。その結果,育林投資の収益性に及ぼす地位の影響が大きく,とくに林齢が低い段階において影響が大きいこと等が解明された。

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© 1997 応用森林学会
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