アプライド・セラピューティクス
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視覚障害患者の服薬支援を考慮した点眼薬の製品開発状況に関する医薬品製造販売業者への意識調査
秋山 滋男 宮本 悦子毎田 千恵子堀 祐輔土井 信幸
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2023 年 18 巻 p. 1-8

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抄録

視覚障害者が点眼薬の適正な使用方法を理解し、アドヒアランスを維持するためには、 医薬品製造販売業者が提供する販促品の視認性への工夫や点字情報などの提供が推奨される。本研究では特に医療用点眼薬の医薬品製造販売業者を対象に、視覚障害者が適正に点眼薬を使用するための服薬支援に関する市場調査の実施や販促品などの商品開発状況について医薬品製造販売業者(44社;回答29社)へ意識調査を行った。 結果、アンケート回収率は 65.9%(29/44社)であった。開発中の点眼薬の使用感について、ユーザーの意識調査を実施している医薬品製造販売業者は12社(41.3%)あり、医師や薬剤師などの医療関係者のほか、患者およびその家族に対して実施していた。また、14社(48.3%)が点眼容器に貼付する服用方法に関するシールや点眼薬使用時の補助具などの販促品を作成していた。加えて、意識調査を行っていない医薬品製造販売業者と比較して意識調査を行なっている医薬品製造販売業者では販促品を作成している割合は有意に高かった。

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© 2023 日本アプライド・セラピューティクス(実践薬物治療)学会
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