失語症研究
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シンポジウム
反復性発話について
波多野 和夫広瀬 秀一中西 雅夫濱中 淑彦
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1994 年 14 巻 2 号 p. 140-145

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抄録
反復性発話あるいは常同性発話の概念を整理し,さまざまな特徴を取り上げて,それによる分類を試みた。本稿では,この概念は可能な限り広く設定されており,反復言語,滞続言語のみならず,反響言語,再帰性発話などをも包含している。このような現象論としての症状学に立って,吃音症状,CV再帰性発話,部分型反響言語,音節性反復言語,語間代を含む音節レベルの反復性発話をまとめて検討した。特に,このうちの語間代 (Logoklonie) の問題に焦点を当て,自験症例の報告を通じて,その成立に関与する要因を検討することにより,発現機制に関する考察を試みた。
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© 1994 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会 (旧 日本失語症学会)
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