失語症研究
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シンポジウム
サル側頭葉における顔の認識機構
山根 茂菅生(宮本) 康子
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キーワード: , 神経細胞, サル, 表現, 表情, 個体
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2001 年 21 巻 2 号 p. 119-127

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抄録
顔に特有な処理を行っている顔ニューロンが少数ながらサルの下部側頭葉に存在する。顔にしかない目と口の間や,目の間の距離を脳が測っているのは顔固有の処理と考えられる。であるから,ヒトの脳でも顔固有の処理を行う場所が存在する可能性は大きいと示唆される。複合したさまざまな情報を持つ顔の時間的処理は,サル・人・図形というおおまかな情報をまず表し,それより遅れて表情・個体という詳細情報を表していることが情報量解析で明らかになった。
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© 2001 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会 (旧 日本失語症学会)
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