失語症研究
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神経心理学の歴史と方法
大東 祥孝
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2002 年 22 巻 3 号 p. 215-220

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抄録

神経心理学の歴史的な経緯そのものではなく,今日的意義の高いと思われる3つのトピックスに焦点を当てて,そこにおける「方法」ないし「考え方」について論じた。第1に,「失語論争」 (1908),第2に,Geschwind の提起した「離断症候群」,第3に,最近とみに大きなウエイトを占めるようになってきた認知神経心理学の立場から提起されている新たな「同時失認」の概念に論及し,それぞれについて,今日的意義や臨床神経心理学観点から検討を行い,同時失認に関しては,これを「意味型」,「知覚型」,「注意型」に亜型分類することを提起した。

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© 2002 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会 (旧 日本失語症学会)
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