失語症研究
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セミナー
記憶障害のみかた
山鳥 重
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2002 年 22 巻 3 号 p. 237-240

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抄録
ヒトの記憶はその使われ方の違いによって大きく 5つのタイプに区別できる。すなわち,作業記憶,出来事記憶,予定記憶,意味記憶,および手続き記憶である。このうち出来事記憶,意味記憶および,手続き記憶はその人の生活史および行動パターンの基盤を形成する。作業記憶は意識と密接に関係し,心理的現在を可能にする。予定記憶は現在を未来へつなぐことを可能にする。この 5種の記憶の神経心理学的特徴,および解剖学的基盤について著者らの考え方を述べた。
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© 2002 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会 (旧 日本失語症学会)
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