抄録
2005~2007年に館山湾で採集されたアイゴの標準体長範囲は,定置網では83~357 mm(n=1781),手網(2007年10月)では35~43 mm(n=5)であった。体長300 mm を超える大型の個体は,ほとんどが雌であった。耳石横断薄片を作成し輪紋構造を観察したところ,溝状構造の集まり(チェック)が,1年に1度,主に7~9月に形成されていた。年齢査定の結果,最高年齢は雄では13歳,雌では11歳であった。雌雄毎にあてはめた Bertalanffy の成長式には有意差が認められ,年齢t時の標準体長 SLt は,雄では SLt = 275(1-exp(-0.605(t-0.361))),雌では SLt = 298(1-exp(-0.537(t-0.348)))と表された。雌雄ともに,約3歳で体長の増加が著しく減少しており,成熟産卵とともに成長も停滞するというアイゴの生活史特性が明らかとなった。