2013 年 61 巻 3 号 p. 303-309
水田を利用したホンモロコ Gnathopogon caerulescens の初期育成の可能性を検討するため,2009年と2011年にホンモロコ孵化仔魚を滋賀県内の水田(合計6筆)に 1 m2 あたり20個体から80個体の密度で放流し,中干し時までの成長と生残を調査した。水田へ放流後19~25日間で,15.2~21.9 mm まで成長し,天然下や飼育下での成長よりも早く,生残率は23.1~43.9%であった。以上の結果から,水田はホンモロコの初期育成の場として有効であると考えられた。