1975 年 22 巻 3-4 号 p. 120-123
1.マダイ種苗養成の中期餌料として, アサリ, エビ, アミ, 魚肉を処理したものを与え, マダイ稚魚 (8~12mm) の摂餌行動を観察した。
2.これらの餌料のうち, 稚魚が最も良く摂餌行動を示すのは大きさが適当で, 浮遊時間の長いアサリ肉であった。しかし, アサリ肉は単独で与えると成長, 歩留りが悪かった。
3.アルテミアとアサリ肉の混合投与により成長が促進され, アルテミア単独投与で起こる大量へい死を防止することと, 歩留りを良くすることができた。しかし病気にかかりやすい欠点や, 奇形が多発する傾向があった。
4.コペポーダ, アサリ, アルテミアを混合投与することによって, はじめて病気に強く, 体長の揃ったマダイ稚魚を得ることができた。