水産増殖
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人工受精によるコイのふ化率向上
岩橋 正雄鈴木 亮富田 政勝
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1980 年 28 巻 3 号 p. 147-150

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抄録

1) コイにおいて, 従来の方法で自然産卵させた場合と, 変形した等調法およびWOYNAROVICH法で人工受精した場合について, 受精率, 発眼率, ふ化率を比較した。
2) 自然産出卵には, 魚巣付着卵と池底落下卵とあるが, 前者の方が発眼率やふ化率が顕著に高かった。
3) 自然産卵の場合, 親魚組合わせの雌雄比が1: 1, 1: 2, 1: 3の群間に, 発眼率の有意差はみられなかった。
4) 人工受精では, 等調法の方がWOYNAROVICH法よりも発眼率やふ化率が高く, そして両者のいずれの方法においても, 自然産卵の場合よりもそれらの成績が顕著に高かった。

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