1993 年 41 巻 2 号 p. 195-202
キンギョを用いて, 10, 15, 20, 25℃の異なる飼育水温でBSAを1週間隔で5回筋肉内免疫し, 経時的に凝集抗体価および沈降抗体価を観察した。さらに, 免疫後の魚から血清IgMを分離精製した。飼育水温が高くなるに従い, 最大抗体価の上昇がみられ, かつ最大抗体価に達するまでの期間が短縮した。精製IgMは分子量760kDaの蛋白でH鎖 (72kDa) , L鎖 (23kDa) のsubunit構造をもつ4量体であり, Western blotting法により, BSAに対する特異抗体活性をもつことが明らかとなった。