1995 年 43 巻 3 号 p. 385-388
シロギス, Sillago japonica稚魚に対して, 数種の家庭用界面活性剤の急性毒性試験を実施した結果, シロギスの感受性は, 淡水魚のヒメダカ, Oryzias latipesに比べて, 比較的高いものであった。しかし, それらの急性毒性値は, これまで報告されている他の水生生物のLC (EC) 50値の範囲内にあった。
また, 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩 (LAS) によるシロギスのLC50値 (1.1mg/l) と, 海域において最も汚染度の高いと考えられる東京湾のLAS濃度の間には, 103倍以上の差が認められた。