2004 年 52 巻 3 号 p. 239-244
スサビノリ無菌培養株を無菌状態で培養した藻体を対照実験系とし, 共生細菌BPY-W6, BPY-W8を添加した株について, それぞれ葉長, 葉幅を測定し, これらのデータに基づき葉面積, 形態指標値を算出した。共生細菌BPY-W6, BPY-W8を添加した株の平均葉長・葉幅はどちらも対照実験株より大きかった。平均葉面積はBPY-W6を添加した株で121.4倍, BPY-W8を添加した株で76.8倍の大きさを示した。形態指標値より, BPY-W6を添加した株は卵形, BPY-W8を添加した株は楕円形に近い配偶体を形成する傾向が見られた。BPY-W6およびBPY-W8はともにスサビノリの成長に影響を及ぼすことがわかった。影響の度合は細菌株によって異なることが示唆された。