アーカイブズ学研究
Online ISSN : 2434-6144
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第2部 設立記念シンポジウム「アーカイブズ学を拓く」
資料認識とナレッジマネジメント
博物館情報学の立場から
水嶋 英治
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2004 年 1 巻 p. 78-86

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抄録

情報社会における博物館情報の流通を考えた場合、それを保証するための新たな枠組みが前提条件となる。本稿では、次の3つの観点から指摘した。第1点目は資料認識の問題である。何を資料として認識するか、また博物館、文書館、図書館などの取り扱う「資料」に対する認識の相違点を認識することの重要性を指摘した。第2点目は「資料記述の問題」である。図書館・アーカイブズ・博物館の資料記述に関して三機関を横断したメタデータの標準化を考察対象にしなければならない。 第3点目は、文化的情報生産の課題である。資料の情報価値を損なわない方法で情報を生産していくのか、資料に付加価値をつけていく方法で記述していくのか、今後の哲学とも関係するトピックも検討対象としておかなければならない。

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© 2004 日本アーカイブズ学会
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