アーカイブズ学研究
Online ISSN : 2434-6144
Print ISSN : 1349-578X
1 巻
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創刊の辞
特集 日本アーカイブズ学会設立大会
第1部 記念講演
第2部 設立記念シンポジウム「アーカイブズ学を拓く」
  • 安藤 正人
    原稿種別: シンポジウム
    2004 年 1 巻 p. 38-39
    発行日: 2004/10/31
    公開日: 2020/02/01
    ジャーナル フリー
  • エビデンス、ヒストリカル・ドキュメント、ヘリテージ
    青山 英幸
    原稿種別: シンポジウム
    2004 年 1 巻 p. 40-51
    発行日: 2004/10/31
    公開日: 2020/02/01
    ジャーナル フリー

    この報告は、フランス革命の申し子、フランス国立文書館開設以降の近現代アーカイブズの歩みと、19世紀末にアーカイブズの編成と記述に関する教科書「ダッチ・マニュアル」が上梓され、その後発展してきたアーカイブズ学の軌跡を、日本におけるそれらの受容過程を踏まえて概観し、今後のアーカイブズ学を構築するために、現在の課題について触れることを目的としている。 アーカイブズは、19世紀にヒストリカル・ドキュメントの宝庫として定着したが、第2次世界大戦後、アーキビストがアーカイブズ保存に積極的に関与し始め、一方では、口承アーカイブズの保存、すなわちヘリテージを担うものの保存という面が導かれた。他方では、電子記録の保存、原本性を如何に保証するかという面が検討されたことにより、記録化することの重要性(これには口承ヒストリーも含む)が指摘され、記録化を支えるエビデンスの保持が核心とされてきている。このエビデンスを保証するものは、アーカイブズを成り立たせているコンテクスト・構造・内容などのメタデータであり、これはアーカイブズの編成と記述のコントロール(ISAD(G)、EAD)と同一な世界を構成している。今後、これらの歩みを踏まえて、図書館情報学などと協同で、新たな地平を築きあげなければならない。

  • 金 翼漢
    原稿種別: シンポジウム
    2004 年 1 巻 p. 52-56
    発行日: 2004/10/31
    公開日: 2020/02/01
    ジャーナル フリー

    韓国では、アーカイブズ学archival science を「記録学」と訳しているが、これにはいわゆるレコード・マネジメントも含まれている。報告者は最近、韓国の大手企業において記録情報管理体制確立のためのコンサルティング・プロジェクトに携わり、記録学がいかに実用的かつ学際的な学問であるかを実感した。この経験から、本報告ではまず、記録学の教育、すなわちアーキビスト教育において、学生の現実対応能力を育成するため、電算科目などの実習型授業を充実させると同時に、講義型授業を適切に配置したコースワークを教育システムの中心として積極的に採り入れることが重要だ、と主張している。またアーキビスト教育の基礎である記録学の発展には、記録に関する社会的な経験を蓄積しこれを学問化する努力が不可欠であり、そのため、システム工学、経営学、歴史学、文献情報学(図書館情報学)、法学、行政学などの関連分野との学際的共同研究を学界レベルで組織し、その成果をアーキビスト教育に還元することが大切だ、と強調している。

  • 保立 道久
    原稿種別: シンポジウム
    2004 年 1 巻 p. 58-68
    発行日: 2004/10/31
    公開日: 2020/02/01
    ジャーナル フリー

    アーカイヴズと歴史学のアカデミーは相互に自律性をもっているが、基礎にドキュメンテーションをもつという点で共通した性格ももっている。今後、その協力の基礎は、データベースとネットワークになるであろう。コンピュータがドキュメンテーションの仕事に入り込んできた理由は、第一にわれわれの扱う素材、「紙」がきわめて大量に存在すること、第二に、精細な記録性を必要とすること、第三にデータの共有性であった。しかし、それに対する社会的認識と社会的費用をどう確保していくかを考える場合、おのおのの努力を前提とした上で、やはり現状では歴史教育と地域文書館から問題を提出するほかないというのが現実ではないか。その場合、国際水準のアーカイヴズの形成という課題は、それが日本の社会の「体質」に関わっている以上、きわめて困難であることを事実としてふまえなければならないだろう。このような問題の性格は、歴史学のみでなく、法学・経済学をふくむアカデミーの側が深刻に議論する必要を指し示している。

  • 図書館情報学の再構築
    永田 治樹
    原稿種別: シンポジウム
    2004 年 1 巻 p. 70-76
    発行日: 2004/10/31
    公開日: 2020/02/01
    ジャーナル フリー

    図書館情報学は、時代の変化に合わせて、従来の図書館学とドキュメンテーションやそれから生じた情報学を重ね合わせて1960年代に成立した学問領域である。しかし進展する情報技術の革新により、1980年代に入ると、文献情報中心であった図書館情報学は、いくつものライブラリー・スクールの閉鎖といった大きな試練に立たされた。これを、Nancy A. Van HouseStuart A. Suttonは、死滅危惧種であるパンダに倣って、図書館情報学のパンダ・シンドロームと命名した。 このVan Houseらの問題提起と図書館情報学教育に関する現状把握プロジェクト(KALIPER)の知見に基づき、以後、打開策が積極的に検討され、今では、図書館情報学教育は、①図書館に限定しない広い問題設定、②他の専門分野の導入と利用者中心の立場、③IT科目の増設、④専門性についてカリキュラムの試行、⑤柔軟に受講できる教育の提供、⑥広範な学位の提供などが行われている。また、現下の図書館情報学の研究領域は、「情報技術、情報・知識(コンテンツ)、情報システム、人間の情報行動、またがる領域」の五つのカテゴリーにまとめられる (Joan Durrance)。わが国でも狭いニッチを脱却すべく進展方向が模索されている。

  • 博物館情報学の立場から
    水嶋 英治
    原稿種別: シンポジウム
    2004 年 1 巻 p. 78-86
    発行日: 2004/10/31
    公開日: 2020/02/01
    ジャーナル フリー

    情報社会における博物館情報の流通を考えた場合、それを保証するための新たな枠組みが前提条件となる。本稿では、次の3つの観点から指摘した。第1点目は資料認識の問題である。何を資料として認識するか、また博物館、文書館、図書館などの取り扱う「資料」に対する認識の相違点を認識することの重要性を指摘した。第2点目は「資料記述の問題」である。図書館・アーカイブズ・博物館の資料記述に関して三機関を横断したメタデータの標準化を考察対象にしなければならない。 第3点目は、文化的情報生産の課題である。資料の情報価値を損なわない方法で情報を生産していくのか、資料に付加価値をつけていく方法で記述していくのか、今後の哲学とも関係するトピックも検討対象としておかなければならない。

  • 牟田 昌平
    原稿種別: シンポジウム
    2004 年 1 巻 p. 88-92
    発行日: 2004/10/31
    公開日: 2020/02/01
    ジャーナル フリー

    国立公文書館のアジア歴史資料センターの職員としての立場からではなくアジア歴史資料センター設立の構想、準備、具体的な立ち上げ、そして運用に携わった個人として感じたことを整理して述べる。

  • 福井 憲彦
    原稿種別: シンポジウム
    2004 年 1 巻 p. 94-96
    発行日: 2004/10/31
    公開日: 2020/02/01
    ジャーナル フリー
  • 西山 伸
    原稿種別: シンポジウム
    2004 年 1 巻 p. 98-100
    発行日: 2004/10/31
    公開日: 2020/02/01
    ジャーナル フリー
  • 安藤 正人
    原稿種別: シンポジウム
    2004 年 1 巻 p. 102-105
    発行日: 2004/10/31
    公開日: 2020/02/01
    ジャーナル フリー
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