アレルギー
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自己免疫疾患におけるLymphocyte Subpopulationの研究 : 第2編 橋本病およびバセドウ病患者の末梢血のBならびにTリンパ球について
上原 広道
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1976 年 25 巻 2 号 p. 76-82,101

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抄録

橋本病ならびにバセドウ病患者末梢血のlymphocyte subpopulation(主としてBリンパ球)の検索を行い次のような結果を得た.1) 橋本病およびバセドウ病患者においては, Bリンパ球は百分率でも絶対数でも有意に増加していた.2) 橋本病ならびにバセドウ病患者において, 末梢血のBリンパ球の絶対数と血清免疫グロブリン値, 抗サイログロブリン抗体価あるいは抗マイクロゾーム抗体価の間には有意の相関は認められなかった.3) 橋本病あるいはSLE患者血清に正常人リンパ球をincubateをした時に, IgG保有細胞の百分率の増加をもたらす例が少数認められ, 血清中の抗リンパ球抗体の存在も想定されたが, このような例の末梢血リンパ球のIgG保有細胞の百分率は必ずしも高くなかった.

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© 1976 日本アレルギー学会
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