1981 年 30 巻 12 号 p. 1157-1162
35例の気管支喘息患者について水泳と自転車エルゴメーター負荷後の換気機能を検討した.年令から予測される最大脈拍数は自転車エルゴメーター群で81.3%, 水泳群で88.3%であった.EIB の発症頻度は bicycle ergometer で85.7%, 水泳で37.1%であった, FVC を除く他の換気機能パラメーターの最大低下率は水泳群の方が有意に低かった.重症喘息児は両負荷テストとも100%の EIB 発症率であったが, 程度は水泳群の方が軽かった.以上により水泳は喘息児にとって好ましい運動であるが, 中等症以上の患児には医療的配慮が必要であると考えられた.