アレルギー
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Betamethasone のヒト末梢血単核細胞機能におよぼす In Vitro での影響 : Concanavalin A 誘導サプレッサー細胞機能を中心として
小林 和夫
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1981 年 30 巻 12 号 p. 1149-1156

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抄録

betamethasone の細胞性免疫学的作用機序を明らかにする目的で, 健常者抹消血単核細胞を用いて, in vitro での lymphocytes proliferative (LP) response, mitogen による autologous mixed lymphocytes reaction (AMLR) および concanavalin A (Con A) 誘導サプレッサー細胞アッセイ系への betamethasone の影響を検討した. 1) LP response において, betamethasone は 1×10^<-4>-1×10^2μg/ml の濃度ですべて抑制作用を示した. 2) mitogen による AMLR において, betamethasone は抑制効果を示したが, この抑制作用は second culture に betamethasone を添加した場合, より著明であった. 3) Con A 誘導サプレッサー細胞活性におよぼす betamethasone の影響は 1st culture に低濃度(1×10^<-4>-1×10^<-3>μg/ml) の betamethasone を添加することによりサプレッサー細胞機能は抑制されたが, 2nd culture では dose responsiveに亢進した.以上により, Con A 誘導サプレッサー細胞は, とくに, その誘導期において betamethasone に高感受性を有すると考えられた.

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© 1981 日本アレルギー学会
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