アレルギー
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マウスKupffer細胞の免疫学的機能
日野田 裕治東出 俊之山下 昇史今井 浩三谷内 昭
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1985 年 34 巻 12 号 p. 1105-1109

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抄録

マウスKupffer細胞の免疫学的機能を検討する目的で, マウス肝よりKupffer細胞を分離しin vitroにおける実験から以下の結果を得た.1)Kupffer細胞の収量はマウスあたり1-2×10^6個であり, その純度は93%であった.免疫学的表面マーカーについてはIgG Fcレセプター保有細胞62%, I-A抗原保有細胞41%であった.2)Con Aによる脾リンパ球芽球化反応に対しKupffer細胞は加えた細胞数に比例して増強する補助作用を示した.3)LPS刺激によりKupffer細胞には2.5×10^5/mlの細胞濃度でピークを示すIL-1活性が認められた.4)ヒト培養肝癌細胞c-Hc-4に対してKupffer細胞はエフェクター細胞/標的細胞比100ないし200の条件下で細胞障害活性を示した.

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© 1985 日本アレルギー学会
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