アレルギー
Online ISSN : 1347-7935
Print ISSN : 0021-4884
ISSN-L : 0021-4884
膠原病性間質性肺炎患者における気管支肺胞洗浄液中の細胞分画および肺胞マクロファージのインターロイキン1産生能について
関本 静一斉藤 賢弘大原 守弘西間木 友衛粕川 禮司
著者情報
ジャーナル フリー

1986 年 35 巻 9 号 p. 968-974

詳細
抄録

膠原病性間質性肺炎の患者において, 気管支肺胞洗浄液中の細胞分画および肺胞マクロファージのインターロイキン1(IL-1)産生能を測定した.1)膠原病性間質性肺炎患者(12例)洗浄液中のリンパ球は, 対照(6例)3.3±1.7%に対し6.6±3.5%と増加, 好中球も対照0.3±0.2%に対し2.7±3.7%と増加, OKT4^+細胞は対照48.8±12.1%に比し27.7±11.6%と低下, OKT8^+細胞は対照36.1±15.2%に比し56.4±10.9%と増加していた.OKT4^+/OKT8^+比は, 対照1.6±0.8に対し0.5±0.3と低下していた.2)膠原病性間質性肺炎患者の末梢血単球のIL-1産生能は, 対照4.7±1.5U/mlに比し9.0±5.2U/mlと有意(p<0.05)に高く, 肺胞マクロファージのIL-1産生能は, 対照4.4±3.9U/mlに比し10.2±7.8U/mlと高い傾向を示した.3)肺胞マクロファージIL-1産生能は末梢血単球の産生に比べ, 膠原病性間質性肺炎患者で0.7±1.1U/ml:2.8±2.0U/ml, 対照群で0.4±0.4U/ml:2.1±1.9U/mlであり, いずれも有意(p<0.05)に低かった.

著者関連情報
© 1986 日本アレルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top