アレルギー
Online ISSN : 1347-7935
Print ISSN : 0021-4884
ISSN-L : 0021-4884
小児気管支喘息発作時におけるDigoxin-Like Substance(DLS)に関する検討
小田島 安平赤沢 晃飯倉 洋治Tomomi KondouHideyuki KanamotoToshikazu Nagakura
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 37 巻 9 号 p. 905-910

詳細
抄録

ジゴキシン様物質(DLS)なNa利尿ホルモンと呼ばれ, 視床下部より分泌され体液調節に重要な働きをしていると考えられている.今回喘息発作時にDLSおよび血清クレアチニン, 血清浸透圧を含め検討を行い以下の結果を得た.1)DLS平均値は喘息発作時には0.23±0.27ng/ml, その後の回復期には0.04±0.10ng/mlに減少し, 0.2ng/ml以上の出現も発作時73.9%, その後の回復期に13.0%と有意に減少した.2)発作の重症度とDLS平均値の出現率を比較すると, 重症発作ほどDLSの平均値は高く, 出現頻度も高くなった.3)血清クレアチニンとDLSの関係および血清浸透圧とDLSの関係は特に認めなかった.4)一部症例では呼吸機能の変動と相関して, 呼吸機能の低下と共にDLSが増加を示した.

著者関連情報
© 1988 日本アレルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top