1991 年 40 巻 9 号 p. 1194-1199
ホヤ喘息は典型的なI型職業性喘息である. 本症患者22例, 22〜69歳, 女性を対象として, 高濃度精製ホヤ抗原Ei-M, 分子量22,800による免疫療法を2年間実施した. 一般の気管支喘息を合併した1例は, 冶療開始早期に脱落したが, 他の21例では急速に優れた効果がえられた. これらの症例はカキのむき身作業に従事しても発作は起きず, 対症療法剤も不要であった. 血清抗Ei-M IgG抗体は冶療後に有意に増加した. 副作用を認めた症例はなかった.