1992 年 41 巻 9 号 p. 1430-1433
PAF吸入によるモルモット気道反応性亢進におよぼすtazanolastの影響について検討した. PAF 1μg/ml1分間吸入により, acetylcholineあるいはhistamineに対する反応性は生理食塩水吸入群に比し有意に亢進した. この気道反応性亢進に対し, tazanolastは用量依存的な抑制効果を示し, 300mg/kg投与群では対照群に比し有意差が認められた. 一方, 比較対照として用いたaspirinも抑制作用を示したが, tranilastはほとんど抑制作用を示さなかった. 以上の結果より, tazanolastは気道反応性亢進をも抑制する抗喘息薬としての有用性が示唆された.