症例は23歳女性.既往歴はアトピー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎,アレルギー性結膜炎.小学4年生の時マカダミアナッツを摂取し口腔違和感と全身蕁麻疹が出現した.中学2年生の時マカダミアナッツを摂取し口腔咽頭違和感の後,全身の蕁麻疹と呼吸困難が出現した. 20歳時マカダミアナッツを含んだ中華料理の野菜を摂取し口腔の違和感が出現し,精査のため当科を受診した.抽出油によるスクラッチテスト(濃度as is)で陽性を示しマカダミアナッツによる即時型アレルギーと診断した.患者はマカダミアナッツの回避により再発は認めない.本例はマカダミアナッツ摂取によりoral allery syndorome(OAS)を示した.しかしOASの報告が最も多いシラカバ花粉のBetvl , Betv2は陰性であった.スギ花粉症を合併しているが発症は高校2年生の時であり,スギ花粉がマカダミアナッツアレルギーの感作抗原の可能性は低いと考えた.