アレルギー
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モモ口腔アレルギー症候群における食物抗原と花粉抗原の関連性 : リコンビナントモモ抗原特異的IgEレベルの検討
朝倉 光司山本 哲夫白崎 英明本間 朝
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2009 年 58 巻 2 号 p. 133-139

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抄録

【目的】モモOASにおける食物抗原と花粉抗原の関連性を検討することを目的とする.【方法】モモのOAS患者を対象として,モモのリコンビナント抗原(rPru p 1,rPru p 3およびrPru p 4)に対する血中特異的IgE抗体レベルをPharmacia CAP systemにより測定した.【結果】対象17例における各RASTの陽性頻度は,モモ13例(76%),rPru p 1が14例(82%),rPru p 4が6例(35%)であったが,rPru p 3の陽性例は認められなかった.rPru p 1 RAST値は,シラカバRAST値と有意な正の相関(r=0.745,p=0.0003)を示し,rPru p 4 RAST値は,ヨモギRAST値と有意な相関(r=0.602,p=0.0092)を示した.【結語】モモのOASに関して,シラカバ花粉症患者ではPru p 1,ヨモギ花粉症ではPru p 4が交差抗原として重要と考えられた.

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© 2009 日本アレルギー学会
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