抄録
近年、健康効果が注目されたこともあり、全国各地で地元のアカモク(ギバサ)を原料とした商品化が盛んになっている。アカモクの最大の特徴である粘りについて、産地別のボイル刻み加工品のオストワルド粘度計を用いた相対粘度で比較したところ、秋田産が他に比べ高かった。次いで、秋田県男鹿半島の 2 地区において自生しているアカモクを雌雄別・経時的に採取し、生育場所・時期・雌雄別の分析を行った。相対粘度が最大になる時期は雌株の方が早く、地区によってもその時期は異なっていた。フコキサンチン含量は地区によっては雌雄間で差があり、最大 1.5 倍ほど雄株が高濃度であること、 いずれも成長・成熟が進むほど減少していくことがわかった。
次いで、機能性が多数報告されている褐藻の酸性多糖であるフコイダンをアカモクから高純度で分画する方法を検討し、0.05 N 塩酸中で室温、2 時間抽出することでアルギン酸の混入がほとんどない高純度のフコイダンが調製できることがわかった。しかし、この抽出条件では相対粘度が低下したことから、フコイダンは解重合状態であると考えられる。