芸術科学会論文誌
Online ISSN : 1347-2267
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NICOGRAPH2016ジャーナルトラック論文
コード進行に注目したJ-POP音楽の可視化
上原 美咲伊藤 貴之高塚 正浩
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2016 年 15 巻 4 号 p. 177-184

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抄録

楽曲群における曲どうしの印象やアーティストどうしの個性についての関連性を,短時間で効率的に把握する一手法として「可視化」が有用であるといえる.また,楽曲を分析するにあたり,楽曲特徴量に加え,楽曲の基礎となっているコード進行も非常に役立つ要素であると考える.そこで本論文では,楽曲群のコード進行・メタ情報・楽曲特徴量の統合可視化の一手法を提案する.本手法ではまず,可視化の対象となる各楽曲から楽曲特徴量を抽出する.一方で各楽曲からコード進行を抽出して文字列データとし,あらかじめ設定した数種類の頻出コード進行の有無を文字列検索によって検出する.以上の情報を,楽曲特徴量に基づいて楽曲群を配置した図と,コード進行やメタ情報の共起性を表現した図を用いて可視化する.本報告では20組のJ-POPアーティストを対象として,本手法によってどのような傾向が可視化できたかを紹介する.

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