東北理学療法学
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研究論文
トレッドミル歩行における前方牽引時のエネルギーコストについて
鈴木 博人鈴木 誠西山 徹中山 知美秋元 礼智荒谷 佳苗猪股 拓朗関根 拓馬芳賀 幸恵藤澤 宏幸
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2017 年 29 巻 p. 1-6

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抄録

【目的】本研究では,各歩行速度条件における前方牽引トレッドミル歩行時の呼吸循環応答と筋活動について明らかにすることとした。

【方法】対象者は健常成人男性13名(平均年齢21.0±0.8歳)とし,通常歩行と牽引歩行(体重の5%牽引)を20, 40, 60, 80 m/minの速度条件で実施させた。その際,酸素摂取量,心拍数と下肢筋活動(7筋)を測定した。筋活動データより積分筋電値を算出した.また呼吸循環応答は,終了直前30秒間のデータを用いた。

【結果】酸素摂取量は,20 m/min以外の歩行速度条件において通常歩行よりも牽引歩行で有意な減少を示した。積分筋電量については,腓腹筋内側頭およびヒラメ筋で,80 m/minの牽引歩行で有意に減少した。 さらに,外側広筋では60, 80 m/minの牽引歩行で有意に増加した。

【結語】結果より,前方牽引歩行は60 m/min,80 m/minでエネルギー消費量が抑えられることが示唆さ れた。歩行において重要な推進力を生成する下腿三頭筋の活動量が減少したことで,エネルギーコストが減少したと推察する。

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© 2017 公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会
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