2021 年 33 巻 p. 54-60
本研究の目的は,本学科が設計した短期留学プログラムによって,参加者の意識や知識にどのような変化が見られるか評価を行い,今後の短期留学プログラム再設計の一助とすることである。対象は,2019年11月にMahsa大学から2週間の短期留学プログラムに参加した8名とした。調査項目は,専門的側面と文化的側面,放射線リテラシーに関する計35項目とし,短期留学の開始時と修了時にアンケート調査を行った。結果,短期留学の修了時には,専門的側面に関する項目では11項目が,文化的側面に関する項目では3項目が有意な変化を認めた。放射線リテラシーに関しては3項目中全ての項目で変化を認めなかった。短期留学プログラム実施前に中立的もしくは否定的に感じている項目に対して,プログラムの回数や実施内容など量的・質的な課題が混在しているものと予測する。今後はより効果的な短期留学プログラムになるよう,プログラムの再設計を進める。