人類學雜誌
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床反力値からみた高齢者の速歩きの特徴
真家 和生山田 忠利近藤 四郎田中 秀幸
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1992 年 100 巻 4 号 p. 499-509

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抄録

高齢者の体力指標のひとっとして,床反力値からみた高齢者の速歩きの特徴を,通常速度での歩行と比較しながら検討した.その結果,(1)歩行速度,歩幅,制動及び推進の力積は,いずれも60歳台から急速に低下する,(2)60歳台•70歳台では速歩きの際,より若い世代と同様の比率で通常速度歩行時よりも速度を高めている,(3)70歳台では,通常速度歩行と比較した歩幅の増大率がより若い世代よりも小さい,(4)通常速度歩行と比較した前後方向力積の増大率は,制動力積では60歳台から弱まるが,推進力積では年代差がないことがわかった.主成分分析から,(5)速歩きでは20歳台から50歳台まではほぼ同様の主成分からなっており,60歳台から歩行の様相が変化することが示唆された.

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