音声コミュニケーション研究会資料
Online ISSN : 2758-2744
2021年9月音声コミュニケーション研究会資料
市松音声と断続音声の知覚
上田 和夫川上 里以菜竹市 博臣
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研究報告書・技術報告書 認証あり

2021 年 1 巻 1 号 論文ID: SC-2021-3

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抄録

原音声の半分が保持される条件で,時間軸で断続を行う断続音声と時間・周波数軸で断 続を行う市松音声の了解度を調べ,比較した。断続音声の了解度は区間長が増加するに従って低 下した。20 帯域の市松音声では,区間長にかかわらず100%近い了解度が得られた。しかし,2 ないし4 帯域の市松音声では,区間長160 ms で35%–40%まで低下する了解度の谷が見られた。時 間・周波数区画ごとにパワーを平均化するモザイク音声刺激では,全般に了解度が著しく低下した (10%以下)。この結果は,時間・周波数領域に散在する音声知覚手がかりを聴覚が体制化する限界を表している。

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© 2021 本論文著者

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