AUDIOLOGY JAPAN
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感音性聴覚障害者における時間的要因を変化させた母音の識別
山田 安紀子今泉 敏原田 勇彦細井 裕司
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1989 年 32 巻 2 号 p. 130-136

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抄録
感音性聴覚障害者の母音識別に及ぼす時間的要素の影響を検討した。 持続時間を変化させた単独母音及び無音区間を変化させた2連母音の聴取結果から, 聴覚障害者は, 個人差はあるものの, 全般に短い母音及び無音区間の短い2連母音に対する識別率が健聴者より低下することが示された。 これは, 聴覚障害者の時間的処理能力の低下が母音識別の低下に反映したと考えられる。 このような時間的要因の影響は, 聴力レベルと相関しなかった。
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© 日本聴覚医学会
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