抄録
昭和62年出生の風疹難聴児9名について追跡調査を行い, 生下時状況, 聴力, 言語発達, 就学状況について調べ, 神経心理学的もしくは発達上の問題について検討した。 4名が低出生体重児で, そのうち3名には心奇形・新生児仮死・脳髄膜炎の合併があった。 初診時年齢は2カ月-2歳, 平均聴力レベルは78-113dBの範囲にあった。 始語は1歳1カ月-6歳であった。 就学先は聾学校が6例, 普通小学校が3例であった。 4例にて施行したWISC-R知能検査では, 言語性知能指数は78-118, 動作性指数は79-118であった。 1例に施行した新版K式知能検査では, 言語・社会領域の発達指数は20, 認知・適応領域の発達指数は56であった。 出生体重が2500g以上の児と比較して, 2500g未満の児では言語発達・精神発達での遅れが見られ, 風疹難聴児の場合, 低出生体重は神経心理学的発達に関達性があることを否定できない。