2001 年 44 巻 1 号 p. 46-53
ラットの頭部に経頭蓋法で頻度25Hzで30発の連続パルスを一単位とし, 合計2010発の磁気刺激を与え, その前後でABRとMLRを記録し, 磁気刺激による影響の有無を調べ, さらに脳への影響を組織学的に調べた。 結果は以下の通りである。 1) けいれん発作は誘発されなかった。 2) ABRとMLRには波形も閾値にも変化を認めなかった。 3) 脳組織には光学顕微鏡レベルでは組織学的変化を認めなかった。 以上より脳および蝸牛には磁気刺激の影響を認めなかった。