応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌
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日本応用糖質科学会72回シンポジウム
GH31ファミリーからの新規酵素の探索および構造と機能の解析
池谷 真里奈朴 龍洙宮崎 剛亜
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2024 年 14 巻 2 号 p. 92-102

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抄録

糖質加水分解酵素(GH)ファミリー31は,α-グルコシダーゼをはじめとする様々な酵素が属する,GHの中で最も多様化が進んだファミリーの1つである.我々はGH31の系統解析を行い,既報の酵素とアミノ酸配列相同性が低いタンパク質群に着目することで,3種類の新規酵素を見出し,それらの酵素学的性質及びX線結晶構造を明らかにした.一つ目のα-N-アセチルガラクトサミニダーゼ(Nag31)はその遺伝子が鱗翅目昆虫とバクテリアのみに保持されていたため,カイコ及び腸内細菌Enterococcus faecalis由来のNag31の酵素学的性質を解析し,O型糖鎖のコア構造であるα-GalNAcに特異的なエキソ型のα-N-アセチルガラクトサミニダーゼであることを明らかにした.二つ目のα-1,3-グルコシダーゼ(GH31_u1)は,既報の酵素よりα-1,3-グルコシド結合に対する基質特異性が高い酵素であり,乳酸球菌Lactococcus lactis由来のGH31_u1のX線結晶構造とクライオ電子顕微鏡構造を決定した.三つ目のα-1,4-ガラクトシダーゼ(GH31_19)は,α-(1→4)-ガラクトビオースに厳密な基質特異性を示す酵素であることが分かった.本稿では,これらの研究について紹介する.

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