2019 年 9 巻 1 号 p. 11-16
糖質は生物の主要なエネルギー源であり,人類社会において食料やバイオマスとしての利用価値がある.筆者らは,これまでにヘミセルロースに作用するキシラナーゼ,複合糖鎖に結合するレクチン,ビフィズス菌のヒトミルクオリゴ糖代謝経路で働く酵素とトランスポーター,及びデキストランを基質としてシクロデキストランを生産するシクロデキストラングルカノトランスフェラーゼの生化学的及び構造生物学的研究に従事してきた.現在は,澱粉生合成系の解明を目指して枝作り酵素,枝切り酵素,及びスターチ/グリコーゲンシンターゼの構造生物学的研究を進めている.本総説では,これまでの研究と現在行っている研究で得られた成果の一部について概説する.