2017 年 6 巻 1 号 p. 47-61
記述形式の数学試験において,どのような解答方略であっても,正解までの論理的な筋道が示されていれば,同じ評価(得点)が与えられる.しかし,採点過程で,誤答や解に至らなくても,数学的思考力・判断力・問題解決能力等を評価するに値する解答があることは採点者間では既知の事実である.そこで,本研究では,記述形式の数学試験の解答方略に着目し,「得点」とは異なる評価を探ることを目的とし,記述形式の答案を解答方略別に分類し再分析を行った.その結果,解答方略によって,学力レベル(得点)に違いがある問題や,問題の正誤よりも解答方略の方が学力レベル(得点)に違いがある問題が観察できた.