バイオメカニズム
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4部 生体理解のためのシステム化技術
上腕挙上にともなう肩甲上腕関節の姿勢変化と骨間距離のin-vivo計測
中村 康雄中村 真里林 豊彦菊入 大輔建道 寿教信原 克哉
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2006 年 18 巻 p. 229-239

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抄録

肩甲上腕関節は, スポーツなどの酷使により過大な負荷を受けると関節周囲の軟部組織に障害が発生する可能性が高くなる. 臨床では, 肩関節障害の診断支援や治療効果を評価するため, 肩甲上腕関節の接触動態の定量評価が求められている. 疾患肩の接触動態を評価するには, 健常肩の接触動態を知る必要があるが, 接触動態の評価は難しく, 先行研究でも報告は少ない. そこで本研究は, 生体内における関節の接触動態を評価するための基礎研究として, open MRIを用いて肩甲上腕関節の骨間距離を評価することを目的とした. 健常者4名の上腕挙上にともなう肩甲上腕関節の骨間距離の推移から, 健常者の肩甲上腕関節は機能的に良好な適合性を持つことが確認できた.

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© 2006 バイオメカニズム学会
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